リアルタイム急潮予測システムについて

 日本沿岸では、「急潮(きゅうちょう)」と呼ばれる突発的な強い潮の流れが発生することがあります。 日本海沿岸域では2004 年の台風15 号に伴う急潮により180ヶ所以上の定置網が破壊され、甚大な被害が発生しました。 2005 年、2011 年にも多くの被害が発生しており、定置網漁業者の経営基盤が大きな打撃を受けています。 急潮は台風や低気圧の強い風以外にも様々な要因があることが近年知られるようになり、 海域ごとに発生要因や規模などを分析する必要があります。
 水産研究・教育機構日本海区水産研究所、九州大学応用力学研究所、福井県水産試験場、福井県立大学、 新潟県水産海洋研究所、石川県水産総合センター、京都府農林水産技術センター海洋センター、 鳥取県水産試験場、鳥取県漁業協同組合の9 機関は、2012 年から3 年間、農林水産技術会議の 農林水産業・食品産業科学技術研究推進事業「日本海沿岸域におけるリアルタイム急潮予測システムの開発」により研究を進め、 急潮の発生を精度良く予測する手法を開発し、インターネットで漁業者を含めた一般に広くその情報予測状況を配信するようにしました。
 

急潮指数について

急潮指数について➀

  1. 急潮指数が高いという事は、 普段よりも強い流れが発生する可能性が高いという事です。
  2. 普段から流れが強いところでは、ある程度流れが強くても急潮指数は低く、 普段は流れが弱いところで、ある程度流れが強ければ高い急潮指数が表示されています。
  3. 急潮指数の凡例を以下に示します。
 
急潮指数の凡例
急潮指数2未満 平時の流れ
急潮指数2以上 1年で9日程度現れる強流
急潮指数3以上 1年で半日程度現れる強流
急潮指数4以上 1年で7分程度現れる強流
 

急潮指数について➁

 急潮指数は予測された流速値を標準化したもので 以下の式で定義されます。

 

急潮指数= (予報期間中に検出された最も強い流速値―流速平均値) / 標準偏差

 
  1. 急潮指数の算出及び流速ベクトル図の表示には、水深15mの流速データを採用しています。
  2. 急潮指数が2以上である事は、過去約7年間(2006~2013年)の計算値を基準として、 出現数が全体の2.5%程度の強流であることを意味しています。
  3. 上記2を言い換えると、急潮指数が2であるということは、 1年間に9日間程度現れる強流が発生する可能性があることを示しています。
  4. 例えば、予測システムのある格子点で、流速平均値が10cm/s、 標準偏差が15cm/sだった場合には、40cm/s以上の流速が予測された際に 急潮指数2以上の表示となります。
 

海域毎の急潮指数の算定について

海域毎の急潮指数は、各海域にある定置網・測流ブイで算定された急潮指数の平均値としています。 採用している定置網は下表にまとめた通りです。
 
海域 定置網
佐渡東岸 鷲崎,白瀬
佐渡西岸 達者
能登半島東岸 岸端,鵜川 小浦 小泊
能登半島北岸 曽々木
能登半島西岸 門前,西海 安宅 橋立
福井県越前岬以北 鷹巣
福井県越前岬以南 小樟
福井県若狭湾内 丹生,宇久 高浜
京都府若狭湾内 伊根1, 伊根2, 伊根3,宮津,舞鶴1,舞鶴2,舞鶴3
京都府若狭湾外 香美, 久美浜, 網野
鳥取県大山沖 御崎,酒ノ津
 
 

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